ファイターズファン「集合」!!
ちくりんです。
今日実は京セラドームにお忍びで観戦しに行きましたが、オリ姫のちくりんは悲しみを背負いました。最後の中島選手の打球さえ抜けてくれれば…宮西選手がうまかったですね。ノッてるチームは違うなぁとしみじみ感じました。
さて、ソフトバンクも負け、これで日ハムのマジックがいよいよ1になりました。明日から埼玉で西武との2連戦ですね。
ここで面白いデータを見つけました。
2010年
— お菊@風速1mでもフライ捕れない炭谷さん (@type_L_spec14) 2016年9月26日
西武が負けた瞬間ソフトバンク優勝
2011年
西武が負けた瞬間ソフトバンク優勝
2012年
西武が負けた瞬間日ハム優勝
2013年
西武が負けた瞬間楽天優勝
2015年
西武が負けた瞬間ソフトバンク優勝
2016年
日ハムがM1で明日から西武ドーム2連戦へ
過去数年間、優勝決定の背景に「西武の敗退」があるようです。明日からの2連戦で日ハムが優勝する確率は高そうですね。
その確率とはどれくらいなのでしょうか。
事象A:日ハムが2連敗する
事象B:ソフトバンクが2連勝する
という設定をします。
そのとき日ハムが明日からの2連戦で優勝しないという場合、集合では下の図の赤い部分になるわけです。日ハムが2連敗、かつソフトバンクが2連勝しなければなりませんからね。
さて、この赤い部分の計算をしてみると
日ハムの西武に対する勝率は.565(13勝10敗0分け)、すなわち日ハムが西武に連敗する確率は18.9%。…どっちかは勝ちそうですね、この時点ですでに日ハム優勝しそうですが()
さらにソフトバンクのロッテに対する勝率は.636(14勝8敗1分け)、すなわちソフトバンクがロッテに連勝する確率は40.4%。言うて半分切りますのでロッテがどちらかで勝つということは大いに考えられます。
ではこの2日間で日ハムが優勝しない場合、その確率は?
…なんと7.6%になります。逆に言えばこの2日間で日ハムは92.4%もの確率で優勝が決まることになります。
というわけで前祝いということで
北海道日本ハムファイターズ優勝おめでとうございます!!!
さて、ファイターズファンの皆さん。せっかくなので数学の「集合」が使えるということをお勉強しましょう(タイトルそういうことだったのか…!!)。
高校数学で集合がわからなかった人も、理解のとっかかりくらいにはできるのではないでしょうか。身近なことを題材に考えましょう、相変わらずしょーもないので軽い読み物として扱ってやってください。
さっきのベン図というのは、「集合が表す範囲を、図で表現したもの」というような説明がされています。まぁ要は視覚的に何が起こるかわかるようにしたものですね。
せっかくなので1か月後に控えたハロウィンを題材に説明しましょうか。
Trick or Treat とまぁよく言いますよね。「お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ」って意味ですが、それって視覚的に表すとこんな感じですよね。
こんな感じで視覚的にしちゃうわけですよね。まぁ数学的に「or」は「少なくとも一方の命題が真」と定義されています。つまり下のようなことになります。
これが何を意味するか。お菓子をあげてもイタズラするかもしれないんです。ひでぇ奴ですね。
このような集合を命題A「Trick(イタズラしちゃうぞ)」と命題B「Treat(お菓子ちょーだい)」の和集合と呼びます。記号としては∪を用います、A∪Bみたいな感じで。
じゃあ、考えたくないですがこれはどうでしょう。
Trick and Treat…お菓子ももらうわイタズラするわっていうひどすぎるパターンです。共通部分を表すこの部分は積集合と言い、∩と表記します。A∩Bみたいな感じですね。
ではみんなが想像している「Trick or Treat」はどうなるのか。図で考えると案外簡単で、A∪BからA∩Bを引いちゃえばいいんですね。これで平和にハロウィンが過ごせますね。
ちなみにおまけで、必要十分条件についても図で表すことができます。必要条件、十分条件ってのは、言葉で表すと面倒なのですが、要はさっきみたいに視覚化してどっちがどっちに含まれているかです。
下のような図を見てみましょう。
これ、Qの条件を満たせば、絶対Pの条件も満たすってわかりますか?
例えば「ごはん大盛り自由」、「お替り自由」なんて書いてある定食屋があったとしましょう。
命題P:ごはんを大盛りにできる
命題Q:ごはんをおかわりできる
このように設定したときに、PはQの…
①必要条件である
②十分条件である
③必要十分条件である
④必要条件でも十分条件でもない
センター試験ってこんな感じで問われてたりしますね。正解はわかりましたか?
では考えてみましょう。
大盛り自由ってのは、単に一杯のごはんの量を変更できるだけであって、おかわりはしちゃいけませんよね。つまり、大盛り自由だからと言ってお替り自由ではないですね。
ではお替り自由はどうか?要は何倍食ってもいいわけですから、その一杯を大盛りにしても何ら問題ないわけです。普通盛りを3杯お替りするより大盛り2杯の方が店員さんの手も省けます。つまりお替り自由なら、大盛り自由なんです。
以上のことを踏まえると、大盛り自由よりお替り自由の方が「お得」なんです。大盛り自由の中でも、さらにお替りまでしていいんだ!的な感じですね。では今の情報を図で表してみましょう。
こんな感じです。
このとき、命題P(大盛り自由)と命題Q(お替り自由)の関係は、PだからってQではないけど、QならばPってのは成り立つ、というものです。
このとき、記号としてはQならばPなのでQ⇒Pと表します。
これを言葉にすると、PはQの十分条件、という風に呼ぶんです。あくまでPをメイン(主語)に考えているのですが、Qメインで考えれば、QはPの必要条件、という言い方もできます。どちらをメインで考えるかで言い方が変わるので、そこだけ注意が要ります。
図示した時に、メイン(主語)に考えた命題は、それを囲う命題(メインよりデカい集合)の必要条件、それに囲まれた命題(メインより小さい集合)の十分条件となります。メインよりデカいか小さいかで考えましょう。
じゃあ必要十分条件の時、集合の大小関係は?となる人もいるかもですが、必要十分条件とはすなわち「同値」です。つまり集合の大小関係としては、PとQを表す円が一致するということになります。
というわけで、先程の答え。問題が「PはQの」という問い方だったので、Pをメインに考えると、QはメインのPより小さいので、十分条件だなぁとなります。よって正解は②でした。
とまぁこんな感じで…日ハムの話だけで終わるのもなぁと思い、数学を専門としているわけでもないのに色々書きましたが()
説明のわかりやすさはともかく、例として挙げている内容を見て、集合ってちょっとおもしろいなと思ってくださる人が要れば幸いです。
ではでは、まったね~♪