プロ野球応援歌特集2(続編)『2001年大阪近鉄バファローズ(チャンステーマ編)』
ちくりんです。
前回(ちょうど一ヶ月前ですね)、大阪近鉄バファローズの選手応援歌を特集しました。感動のリーグ優勝を遂げた2001年あたりの選手層に限って特集しましたが、なかなか好評でした。
今回はその続編といたしまして、チャンステーマ特集です。
今のバファローズを知っている方はわかると思いますが、バファローズのチャンステーマは前奏(ファンファーレ)から高まるものが多く、種類も5種類と豊富です。
また前回の特集でも述べましたが、とにかく武士道を彷彿させるメロディに歌詞、どう考えても他球団のチャンステーマとは異なります。ポップさが残るチャンステーマは少なく、かっこよさを追求したある意味最強のチャンステーマが近鉄の特徴とも言えます。
今回はそんなチャンステーマ5種類を一気にご紹介します。
●チャンステーマ1(暴れん坊将軍)
2013/4/20 近鉄バファローズチャンステーマ(暴れん坊将軍)
【歌詞】
燃やせ男の血は熱く 豪打いてまえ 猛牛打線<○○(相手チーム)倒せ>
いきなりきてしまいました感動のチャンステーマ。近鉄バファローズらしさ全開ですね。皆さんご存知ですか?
2001年9月26日、北川博敏選手が代打逆転サヨナラ満塁優勝ホームランを決めたあの打席に流れていたチャンステーマは実はこれです。祖母の家でテレビ中継を見ながら叫んでいたのを今でも鮮明に覚えています。
このチャンステーマはどのような局面であっても使える汎用チャンステーマとして使用されていました。応援の仕方も少し違っていて、メガホンなどではなく扇子を使った応援です。ファンも将軍様になりきるわけですね。
重低音から始まって「血は熱く」のところでの高揚感。「猛牛打線」のところで高音と低音が作り出す絶妙な盛り上がり。ここを難なくこなすのが大阪の応援団さんなんですよね。
いつも思いますが大阪ドーム(近鉄特集ですし、そう呼ばせてください)の応援団は演奏のクオリティが高すぎます。彼らが作る応援歌が演奏難易度高すぎて地方では演奏しきれないものも多いくらい。私は本当に大好きです。
また良い動画が見つからなかったのですが、「<○○(相手チーム)倒せ>」のところの応援にもたまに演奏が入るんですよ。こうした粋な計らいというか、細かいかっこよさも皆さんに伝えられたらと思ったのですが…。
●チャンステーマ2(タオル)
【歌詞】
<ワン・ツー・スリー・フォー ワッショイ×4>
勢いだ つなげ続け ヤマを張り 一か八か
そこだ打て 手を出せ バット振ったら ボールは飛ぶ
<○○(選手名) ○○(選手名)>
チャンステーマ2はタオルです。これはオリックスバファローズにも引き継がれているので、知っている方も多いのではないでしょうか。今でも多くのファンから支持を得ている人気チャンステーマの一つです。
近鉄時代からファンをやっている私としては中村紀洋選手の応援歌というイメージが強いです。それゆえ今でもこれを歌ってと言われたら選手名は「紀洋」をチョイスしますね、無意識に。
この応援歌、タオルダンスというのがあって、スタンド全員でタオルを掲げて踊ります。タオルを掲げるDeNAや回すロッテ、巨人とはまた異なるタオル応援歌ですね。近鉄時代にバフィ(近鉄バファローズのマスコットキャラクター)が踊りの見本を動画にしています。
音源はCD版のものですが、やはり生演奏の方がかっこいいですね。ファンファーレの間や、曲自体のリズム感が抜群です。ただこの解説動画のような踊りをスタンドでやる楽しさったらないですよ。
「バット振ったらボールは飛ぶ」のところで最近みなさん回らなくなりましたけどね。私もそのあたりは空気読んで合わせてますが、周りの人と一緒に回りたいなぁというのが正直な思いです。
とはいえ、バファローズに引き継がれた近鉄時代のチャンステーマはこれだけですからね。継承されて本当に良かったなと思います。
●チャンステーマ3(踊る牛)
【歌詞】
勝利の歌が 響きわたる スタジアム
ナインとcha×3 我らとcha×3
力を合わせ いくぞ
<いったれ近鉄 やったれ近鉄>
近鉄時代のチャンステーマの中で唯一前奏がないのがこのチャンステーマ3です。近鉄の応援歌の中では水口栄二選手やタフィ・ローズ選手の応援歌のような明るい曲調を持つ部類の応援歌ですね。
今でいうところの得点帝国みたいな使われ方をしていました。要は得点直後に歌うチャンステーマです。そのためテンションあがって歌った覚えしかないので、本当に楽しいという印象しかないです。
実はこのチャンステーマ別の歌詞があります。得点後に2度この演奏を繰り返すのですが、その2回目で歌ったり、また勝った後に歌ったりするときに使う歌詞ですね。後者の使われ方は酔勝歌と似ていますね。
【歌詞(笑う牛)】
ナニワの夜が 活気あふれる 勝利の日
ビールを飲むぞ 吐くまで飲むぞ 朝までハシゴ いくぞ
<いったれ近鉄 やったれ近鉄>
歌詞見てもわかるように、ほんとに大阪の球団って感じですよね。笑う牛の方なんて、「一切選手の応援してないやんけ!」って言われますよほんと。でもそれがまた近鉄らしいところなんですよね、やっててすごく楽しいです。
逆に使いどころが得点後や勝利後なので、もはやチャンステーマと呼んでいいものか迷いどころではありますが、チャンステーマ3というタイトルなんです。許してあげてください。笑(誰目線)
●チャンステーマ4(紅の丑)
【歌詞】
(前奏)熱き炎解き放て ぶちかましたれ(ぶちかましたれ)いてこましたれ(いてこましたれ)
負けるか いわすぞ 男の力
今燃え上がる 紅の炎よ
高く舞い上がれ熱く
<○○(選手名)根性見せたれ>
逆転のPLならぬ、逆転の近鉄。2001年の近鉄バファローズはまさにそうした戦いで何度も逆転勝利を収めました。この応援歌はそんな近鉄バファローズにふさわしい応援歌だと思います。
なにって、普通に勝ってるときにはほぼ発動しません。負けて迎えた最終回や、絶対に落とせない首位攻防戦などでのみ聴くことのできるチャンステーマです。だからこそアツい。だからこそ好きなんです。
まず前奏かっこよすぎます。そして基本的に前奏のトーンのままずっと重低音。メロディラインからなにか「このままでは終われない」という悔しさや闘志を表現しているような、私の一番好きなチャンステーマです。
今オリックスバファローズで歌われている丑男/COWBOYも同様の感情が含まれている感じがして好きです。ですがやはり2001年近鉄に対しては特別な思い入れのあるちくりんです、比べてしまうのは申し訳ない気がします。
このチャンステーマも本当に数回オリックスバファローズの試合(復刻試合ではない)で使われたらしいのですが、応援歌として実際に引き継がれてはいないはずなので隠れチャンテ的な位置づけなんでしょうか…。
どちらにせよ今のバファローズでは落とせない試合がないので、きっと今シーズンは聞くことがないかと思われますが(←失礼)、私もこれを球場でできようもんなら狂喜乱舞して応援いたしますので、是非とも使ってくださいお願いします(切実)。
●チャンステーマ5(パニ牛)
【近鉄復刻】オリックス パニ牛 チャンステーマ 2015.5.1
【歌詞】
突撃 打順一巡二巡 パンチ利いた打線エグい
確変止まることなく スタンド熱気でパニック状態
<打ち倒せー・なぎ倒せー・たたみ込めー>
最後はパニ牛です。何点か入って尚もチャンスみたいな局面で使われるチャンステーマです。正直わりとマイナーです。近鉄ファンでなけりゃ、誰がこんなチャンステーマ知ってるんでしょうね。笑
パニ牛はしかし、結構クセになるメロディしてますね。今でいう欲球根性のようなイメージです、スタンドでやたら叫ぶ系のチャンステーマで結構盛り上がります。やはりシャウト部分があると盛り上がりますよね。
前奏から難しそうですもんこれ。狂ってますよほんと。でもこれこそやるタイミングはほぼ確実に勝ってる時なので、気持ちがいいチャンステーマという点では一位かもしれませんね。
これまでのも見てわかると思うんですけど、近鉄のチャンテって選手へのコールが全部違うんです。そしてそのコールと同時に違ったメロディが演じられる。このパニ牛なんかはそこが特にかっこいいです。
●おわりに
近鉄チャンステーマ特集、いかがでしたか。私自身本当に近鉄のチャンステーマが全部好きで、全部紹介したかったので、選手応援歌編と別になってしまいました。
近鉄のチャンステーマの魂は今のオリックスバファローズにも多かれ少なかれ継承されているため、オリックスバファローズのチャンステーマもまたやってて楽しいものが多いです。12球団の中でもやはりチャンテのかっこよさでは1,2位を争うレベルだと私は思います。
今となっては球場で聞けないものもありますが、皆さんに近鉄のチャンステーマについて興味を持っていただくきっかけになればと思います。
ではでは、まったね~♪